泊まれてよかった。お食事が美味しい!というのが感想。
箱根エリアのフレンチは、オーベルジュミラドーが一番と思っていたのですが、金谷リゾート箱根は、おはしでいただけるフレンチというコンセプト。ジャンルもオリジナリティーがあり、食事は日本酒にもワインにも合うという点が個人的に箱根ナンバーワンと思いました。宿泊費が箱根の高級宿の中では少しだけお安いのにサービスは一流という点もおすすめポイントです。
KANAYA RESORT HAKONEとは
箱根のポーラ美術館近くにある比較的標高の高い場所の宿です。開業は2017年11月3日。全14部屋でスモールラグジュアリーホテルと呼ぶのにふさわしいホテル。リノベーションされたホテルですが、ホテルの内装はかなり工夫されていてスタイリッシュです。庭は広く、新緑の美しい季節は庭でゆっくりと過ごしたい自然豊かな場所です。
金谷リゾート箱根のアクセス
金谷リゾート箱根の無料送迎は最寄の強羅駅。宿に電話をすると電車にあわせて送迎していただけます。
車の場合は、冬期はスタッドレスタイヤが必要なエリアです。公道からホテルのエントランスまでは結構勾配がありますので、路面が凍結したする可能性もあり、積雪するエリアですのでご注意ください。
金谷リゾート箱根のオススメの季節について
全室テラスに露天風呂がありますので、冬の寒い時期に露天風呂がOKな方は、おこもり感や独り占め感の強い冬の季節もお勧め。
なぜならお風呂から見える景色は庭の樹木だけで、人目が一切気にならないからです。道路から少し離れた場所に宿泊棟がありますので、車の音もほとんど気になりません。
庭には落葉樹が多いため、庭の美しくなる新緑の時期がベストシーズンと言えます。(部屋数が少なく人気がでそうなので、ご予約はお早めに)
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金谷リゾート箱根のお着き菓子
金谷リゾート箱根にはカフェバーがあり、到着するとカフェバーでお茶とお菓子をいただけます。
お着きのお茶はレモングラスの香りがする緑茶と、きな粉クリームの下に餡があるタルト。この組み合わせで甘すぎなく上品な味。お着き菓子が美味しいホテルは夕食も期待できます!
金谷リゾート箱根の客室
全14室の客室がある金谷リゾート箱根で、私が最も泊まりたいと思ったのは1室しかないコーナースーペリアルの客室でした。この写真はコーナースーペリアルからの眺望です。落葉樹が多い金谷リゾート箱根の庭は、冬になるとかなり寂しい雰囲気です。
個人的には、こういう雰囲気の中でぼーっと温泉につかるのが大好きです。車通りも少ないのでとても静かで落ち着きます。また、この写真の右手側から日が昇る様子を見ることもできました。
新緑が美しい春から夏にかけては、この客室からの景色が一番美しくなるのではないかなと思います。
こちらはテラスではありませんが、この窓の景色を楽しめる場所。座り心地の良い椅子が用意されていました。そしておいしいお菓子も。
テーブルに用意されている箱の中身はこちら。とてもおいしいスイーツでした。
泊まってみたい!と思った方は、コーナースーペリアルに空室を見つけたら予約するのがおすすめです。スタンダードな部屋よりも20平米ほど広いのに、最もリーズナブルなスタンダードツインの部屋と数千円しか宿泊料金が変わりません。開業記念プランは数千円の差でしたが、現在は2名で1万円ほどの差額があります。このような理由で私は一番おすすめの部屋と思っています。もちろんもっと広いお部屋もありますが、コーナースーペリアル以上の客室は、部屋の広さと料金が比例しています。
そうそう、言い忘れていました。金谷リゾート箱根のルームキーはこちらです。
スマホ?!これは、レセプションとつながる電話の役割と電子キーの役割をしています。
この画面を開いた状態で、ドアノブにタッチすると開錠されるのです。(バーや食事で酔っぱらった後、自分のスマホとルームキーの違いが判らなくなるので注意です?!)
改めましてコーナースーペリアの客室はこのような感じです。
左手奥に少し低い入口があります。この部屋は和室になっていて窓も小さいので隠れ家のようでした。敷布団が収納スペースに用意されていましたので、2名以上の宿泊も可能ですね。
和室はこんな雰囲気です。黒い畳がシックでリノベーションされたホテルとは思えないおしゃれな雰囲気でした。リノベーション物件はどうしても天井が低くなってしまうのですが、天井の低さを生かしたとても素敵な和室です。
窓が小さくて、景色に見とれてしまわないので集中できます。コンセントが6口あるので、パソコンを持ち込んで執筆するとかそんな使い方もいいなと思いました。
夜が明け、朝日が差し込むと明るくなりますが、目の前は漆黒の壁で、落ち着いた雰囲気です。もちろん暖房もしっかりきいています。
食事以外は客室で過ごす時間が多い宿です。共有スペースは、通路に椅子があるなど部屋として充実しているわけではありません。おこもりされる方は、ある程度広いお部屋のほうがくつろげるかもしれませんね。
金谷リゾート箱根の温泉について
客室のテラスに露天風呂があります。大涌谷温泉(硫黄臭のする白濁の温泉)がかけ流しで楽しめます。
温泉供給元で源泉を加温して消毒、さらに強すぎる温泉成分を加水によってマイルドにしているとのこと。たしかに大涌谷ほどの硫黄の臭いはしません。厳密にいうと源泉かけ流しではないかもしれませんが、消毒などは行っていない天然温泉を楽しむことができます。
大涌谷温泉にしては、透明だなーと思っていたチェックイン直後の温泉の色はこちら。
源泉の温度が60度と高いため、加水して温度調整を行います。冬の夜間でもそれほど温度は低くならず、チェックインしたばかりの露天風呂は温度が高くて加水しないと入浴できませんでした。(それくらい源泉の温度が高いのです)
こちらは夕食後の温泉の色。
このように温泉の色は時期や時間によって異なり、夕方以降は浴槽の底が見えないくらい白く濁りました。
濁った湯が大好きなので何回も何回も温泉を楽しみました。
金谷リゾート箱根の浴室は動線も考えられていて、パウダールーム⇔シャワーブース⇔露天風呂の順番に移動できます。またコーナースーペリアル208号室は客室と露天風呂のあるテラスを行き来することができます。
金谷リゾート箱根の温泉に入った後、最後にシャワーを浴びるかどうかですが、結論からお伝えすると、肌の弱い方は最後にかけ湯をしたほうがよいです。私はほとんどの温泉ではかけ湯をしませんが、金谷リゾート箱根は大涌谷の硫黄泉だけあって、数時間後にちょっとだけ体がかゆくなりました。加水されているといっても、入浴後は体にほんのりと硫黄の香りが残ります。
金谷リゾート箱根のアメニティ
緑茶は時間ごとに楽しみ方がある
ワイングラスのある棚にあったのが、こちらのボックス。何が入っているのかなーと開けてみると・・・
金色に輝く金谷家の家紋が美しい…
モルティーアッサムティー・ジョンカナヤブランドのCASA BLANCA(ドリップコーヒー)・緑茶でした。お持ち帰りができるので、そのままお土産にしました。
緑茶はティーバックタイプで、5種類あります。この5種類が時間によって香りや味が異なるお茶なのです。とても珍しいのとこだわりを感じたのでひとつずつご紹介します。
①7:20のお茶は、佐賀県の嬉野茶で、お勧めする理由は美しい緑色と期待以上の味と香りが楽しめます。
②11:00のお茶は、佐賀県の武雄産の有機レモングラスと白折(しらおれ 日本茶の一種で玉露や煎茶の製造過程で取り除かれた茎の部分を集めたもので、茎独特の味がある。茎茶の一種。)と鹿児島の茶をブレンドしたものです。チェックインの時にいただいたレモングラスの緑茶と同じもので、気分をリフレッシュしたいときにいただくお茶だとか。初めていただいたお茶であり、茎茶にはうまみと甘みの成分「テアニン」が一番多く含まれていて、熱湯で煎れることができるお茶です。
③15:00のお茶は、鹿児島の知覧茶です。優雅でエレガントな雰囲気にふさわしく、華やかな香りや風味を持ったお茶です。
④18:55のお茶は、福岡県の星野茶です。八女星野村は、日本一の玉露の産地である共に伝承されてきた伝統本玉露をはじめ、かぶせ茶、煎茶の有名産地です。そのかぶせ茶(冠茶)をいただくことができます。
⑤23:55のお茶は佐賀嬉野の和紅茶です。日本で育った茶の樹から日本で紅茶に加工された純日本製。優しい味と香りのする和紅茶です。
理由は聞きませんでしたが、すべて九州のお茶でした。何か思いが込められていたかもしれません。
バスアメニティーは香りのよいTHEMAE(PARIS)
金色に輝く金谷家の家紋が美しい…ヘアバンド・ヘアブラシ・歯ブラシ・剃刀・綿棒・コットンが入っています。
ヘアドライヤーはナノケア。
リクエストすると基礎化粧品を用意していただけます。高級宿で基礎化粧品をリクエストしたとき、どのようなものを用意してくださるのか、それもひとつのチェックポイントです。
金谷リゾート箱根ではELIXIRを用意してくださいました。うれしいですね。手ぶらでも安心してお泊りできます。
金谷リゾート箱根の夕食
このような紹介を読んでしまったら、期待せずにはいられません。
そして、実際に食事をいただいた感想は、期待を裏切らなかったということです。
箱根に料理の美味しい宿が増えました!うれしい。
ということで、早速金谷リゾート箱根の夕食をご紹介していきます。
シルバーとゴールドの皿が美しいテーブルセッティング。壁の一部もゴールドとシルバーが使われています。とても華やかで黒が基調のシックなレストランです。
よくみるとプレートに穴が開いています。この理由は食事をしているとわかります。
箱に入っているのはお箸でした。お箸拭きも入っていますので、お持ち帰りできますの意味ですね。
お子様がいらっしゃるファミリーは個室を利用されていました。金谷リゾート箱根は、館内着がないためレストランは洋服です。とくにドレスコードは確認しませんでしたが、夏に宿泊されるときは、男性が短パンでもOKか確認した方がいいなと感じた上品な雰囲気のレストランです。
Aperitif ”今宵の始まりに”
ごぼうのブルーテとごぼうスティック・数の子にジュレ・イチジクと生ハム
食事のときは、ワインと日本酒を1合いただきました。(乾杯のシャンパンはナシで、いきなりです)
フレンチなのに、日本酒の品揃えが多めだったため、日本酒を選んだのは正解。とくにこの数の子は見た目はフレンチのようですが、数の子は和のテイストです。日本酒とよく合います。

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Amuse-Bouche ”暖巣のぬくもり”
カナヤタマゴ(東京都港区西麻布に開業した「西洋膳所ジョンカナヤ」のレシピを譲り受ける。鉄人坂井シェフのレシピ)トリュフと松の実と卵 ※シェフがタマゴを糸ノコで切っているとか。
カモのコンソメ、トリュフ、トリュフオリーブオイルをワイングラスでいただく
コンソメスープにトリュフが浮いているのがわかるでしょうか。香り高い一品でした。
Poisson cru ”OTSUKURI”本日最高のおつくり
ヒラスズキ、カンパチとオリーブオイル、ヒラメのこぶしめ
魚は長崎県の五島列島で釣ったばかりの魚を神経じめした魚を取り寄せているという魚料理。魚料理はシェフが特にこだわっているだけあり、調味料でごまかされた味ではなく、魚の味を楽しめる一品。とくにカンパチとオリーブオイルの組み合わせは、くさみを全く感じない。適度に熟成された魚のやわらかい食感とうまみを楽しめる一品。美味しいのはもちろん、すごいと唸ってしまった一品。
Poêlé de Foie gras ”CANARD” フォワグラ・カナール
サトイモのフリット・フォアグラ・鶏皮・長ネギにかつおだしをかけて
かつおだしは、熱々の物をスタッフの方がよそってくれました。かつおだしの香りがふわっとひろがり、食べる前から楽しめます。
Précieux dons de la Mer ”孤高の海の恵み”
さわらのポワレ、エシャレットのコンフィ、ブロッコリソース
さわらのまわりは火がしっかりと入っていますが、中はふんわりとやわらかい。写真ではわかりづらいかもしれませんが、ふわふわの食感を楽しめるサワラです。皮の部分はかなり強めの塩とぱりぱりに焼かれたまるでチップスのような食感。皮と一緒に頂くことで薄味の白身がより深い味わいになります。
Souffle de la terre ”大地の息吹”
エゾシカポワレ ラード、赤ワインソース、燻製の生クリーム
立体感があるので、いろいろな角度で撮影してみました。中央のエゾシカがとても柔らかい。上にオーガンジーのようにかかっているラードが美しい。ラードとエゾシカ肉を一緒に頂いたり、それぞれいただいたりと風味の変化を楽しみます。
寄木細工でつくったナイフ置きにさりげなくセット。かなり存在感があります。そしてよく切れるナイフでした。
※エゾシカが苦手な人は牛ほほ肉の赤ワインソースを提案されていました。(追加料金なし)
こちらのメニューのみアップグレードできます。
相州牛(神奈川県産の牛・そしゅうぎゅう)のヒレ肉 3,500円
相州牛のシャトーブリアン 5,000円
Mariage ”奇跡のマリアージュ”
クリームチーズと奈良漬
違和感なくいただける一品。和を感じる盛り付けにセンスを感じます。
La tentation d’Ambre ”琥珀の誘惑”
コーヒーのムース、バナナのキャラメリゼ、アイスクリーム(スフレ上のムースをアイスにしたもの)
ピンクペッパーとコーヒーをそえて、オレンジバターチップス、ミルクのソース
Mignardise de Chocolats “JOHN KANAYA” ジョンカナヤからの贈り物
コーヒーまたは紅茶
目の前で挽いてくれるコーヒー豆、そしてフレンチプレスで香り高いコーヒーを楽しみました。
それとチョコレート3種(アメール、ナポレオン、ノチェロ)も一緒に。
パンについて
上新粉のリュスティック、フィセル、おかわりはバケット
焼き立てをいただけますが、自家製パンではないそうです。フランスのパンかな?とても美味しいパンでした。
まだまだあります金谷リゾート箱根のうれしいサービス
夕食の後、お夜食にお結びを用意してくれる宿は多くありますが、金谷リゾート箱根は2つのメニューから選ぶことができます。そのお夜食を和室でいただきました。
お夜食はこちら、左側がミネストローネ、右側がとろろそば。
インフォメーションに掲載されていたので、夜の23時にオーダーしたら、温かいものを用意してくださいました。ディナーは豪華でボリュームもあるので、お夜食をオーダーする人は珍しいかもしれません。それでもこのようなサービスがあることは、ありがたいですね。
もちろん宿泊費に含まれているサービスです。
金谷リゾート箱根の朝食
金谷リゾート箱根の朝食は、お茶を選ぶところから始まります。左手から和紅茶・緑茶・ほうじ茶。どれも香りを楽しみながら選ぶことができます。緑茶とほうじ茶を選んでみました。
このようにお替りの分まで用意していただけます。そして食事はその日の気分で和食か洋食を選ぶことができます。
さらにオレンジ・ピーチ・マンゴー・グァバ・ミルク・トマトジュースをいただくことができます。
そして食事は・・・洋食・和食ともにサラダがいただけます。こちらは和食のサラダ。サクラエビがトッピングで青じそのドレッシングなのです。自家製ドレッシングかな?と思わせるおいしい味。
洋食のサラダはこちら。写真からはわかりづらいのですが、青菜の下にはカブとカブのムースがありました。おいしいサラダです。
和食のメニューはこちら。白飯またはお粥から選ぶことができます。
おじゅうの中身が気になる!
お浸し、釜揚げしらす、マグロの酒盗。白飯にあうおかずですね。
洋食はスモークサーモンのエッグベネディクトとローストビーフです。
こちらは温かいパン。夕食の時ははちみつ入りのバターでしたが、朝食の時は普通のバター(マーガリン?)でした。
コンソメスープもおいしい。
ローストビーフはこのように目の前で切り分けてくださいます。朝から心のこもったサービスでうれしくなります。
ローストビーフとエッグベネディクトが盛り付けられてこのような感じ。
エッグベネディクトはパンではなく、マッシュポテトの上に卵とスモークサーモンがそえられていました。
おいしい。
デザートは和食も洋食も2種類いただけます。これもうれしいですね。
フルーツジュレ(左側)とそば粉のブラマンジェ(右側)。私は特にそば粉のブラマンジェが気に入りました。
食後の飲み物もコーヒーか紅茶を選ぶことができます。私はコーヒーを選びました。
朝からたくさんのおいしいものをいただけて、幸せ気分になります。
12時チェックアウトだったので、庭を少し散歩してから、部屋に戻って最後まで温泉を楽しんでました。
本当に素敵な滞在になりました。
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